プライベートバースの延長上としてパブリックバースを捉えるのではなく、一つのターミナルを複数社のオペレータが共用し、他社との情報の仕切り(不用意に見えないこと)を確実に保持しながら将来の一部協業も見据えたターミナル運営に必要な情報共有・交換を実現することが、パブリックバースにおけるコンテナターミナルシステムの必要不可欠な導入要件となります。
導入するシステムは、各オペレータの社内システム、船社とのデータ連携、Sea NACCS、施設管理者である自治体との連携、そして、インターネット網を利用した荷主、海貨・海コン事業者との連携も必要となります。
過去のコンテナ作業履歴や、本船入港スケジュール、共同配船、仮コンテナのゲート入場・振り当て、D/O等様々な業務で利用されるコンテナ情報は、データベースやネットワークの高い技術力で構築する他社との情報の仕切りにより、重要な情報を非公開の状態にできます。この情報の仕切りは、これからのコンテナターミナルのシステム運営に不可欠です。
また、重機がコンテナをピックする時点で蔵置場所を検索して確定する仕組みは、前段階作業となる蔵置計画を大幅に低減するだけでなく、蔵置効率及びヤード全体の作業効率から計算される自動蔵置ロジックによって、最終的に現場作業員のトータル負荷を軽減します。
実作業業務に対するシステムの自由度を残しながら、コンピュータの専任管理者を配置しなくても、スマートフォンと同じ様に誰でも気軽に利用でき、かつ少人数で運営可能な次世代オープンシステムであることが、入力作業者に限らず全ての利用者に対してバランスがとれた高付加価値環境を提供します。